みらいのたね賞2017受賞製品

「鎖樋」瀬尾製作所株式会社

受賞製品

鎖樋

画像

日本の伝統を伝える製品として、作り続けられている鎖樋

製品HP

製品概要

みらいのたね賞選評

富山県高岡市で金属加工業を営んできた「瀬尾製作所」が、1960年代より製作し続けている鎖樋。曲げや絞りなどの技術を活かして、工芸品のような美しい鎖樋を作り続けている。「雨水を、ランドスケープの一部にしたい」という信念のもと、雨の流れを建築やそれをとりまく環境の一部として考える姿勢は、建材の供給を超えて建築意匠に向けたメッセージとなっている。また近年では、日建設計が「コープ共済プラザ」のファサードに全面的に瀬尾製作所の製品を使用されている。ここでは、窓前面に設けた3700本の鎖樋に植物が絡んでいる。屋根からの散水が鎖樋を伝って植物へ届き、グリーンカーテンをつくり出している。鎖樋は伝統的かつ美しい意匠を生み出す建材として、無数の可能性を持っている。(藤田雄介)

賞選評

メーカーによる製品説明

和風建築専用の樋として日本で独自の進化を続けてきた鎖樋は、約半世紀ほど前に一般的な住宅にも利用されるようになった。その後、住宅の洋風化が進み使われる機会も少なくなっていたが、雨水を流す機能とその意匠の面白さから、建築家が和風の雰囲気を活かした建物に使用する場面や、現代的な商業ビルなどに取り入れファサードとして活用するなど、従来の視点では無かった新たな活用方法が生まれている。

メーカーより