HEADベストセレクション賞2012受賞製品

「非溶接工法(高強度樹脂接合)」YKK AP株式会社

受賞製品

非溶接工法01

 

非溶接工法02

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サッシ施工における、従来の溶接工法に替わる安心安全な新工法

メーカーHP

製品概要

HEADベストセレクション賞選評

製品というよりは、それを成立させるための画期的な工法に対する授賞である。無火気・無電源で施工が可能なため、溶接のための養生が不要かつ雨天でも施工可能、さらには熱を使わないために施工上に歪みが生じない、などストロングポイントは幾つも挙げられる。現在は、RC躯体のみの工法であるが、将来的にALCなどの乾式部材にも施工が可能になれば、より魅力的な工法となるであろう。理想を言えば、一社の特許技術として終わらせずにオープンにすることで、建具の取付工法のスタンダードとなれば、建設現場にとってすばらしいメリットとなると思われる。(宮崎浩、プランツアソシエイツ)

賞選評

メーカーよりコメント

非溶接工法とは、従来の溶接工法に替わる新しいサッシ施工の工法です。RC造の建物には樹脂剤の硬化によってサッシを固定する「高強度樹脂接合」、また新たにS造(ALCパネル納まり)の建物用には「アジャストアンカー接合」の展開も開始しました。溶接を使用しないため火気の発生がなく、溶接用の動力電源を必要としない、安全・安心の新工法です。

メーカーより

HEAD会員建築家コメント

金属建具をRC造躯体に取り付ける際にこれまで必須とされたのが躯体に打ち込んであったアンカー部品と建具に取り付けた部品との溶接であったが、そのために溶接工が必要になり工程が延び、コストもかさんでいた。また現在広く普及している可燃性吹付断熱材への飛び火から大火災を起こした事例も生じるに至った。そこで開発された高強度樹脂接合を利用したのがこの技術であり、今後オープン化されて広く普及することが望まれる。(松永安光、近代建築研究所)

 

ビル用サッシの取り付けに際しての現場溶接作業を無くすという考え方は、安全性や効率の観点から当然のことであるともいえる。建設現場で当たり前のようにやっていることを改善していく発想の一つ一つが建築文化を進歩させていくのであり、このような新工法の提案はきちんと広められ、評価されなければいけないだろう。(山本想太郎、山本想太郎設計アトリエ)

建築家より