小出の家
会場 | 越後妻有アートトリエンナーレ2006「空家プロジェクト」 |
所在地 | 新潟県十日町市小出 |
用途 | 住宅 |
延床面積 | 221.1(m2) |
既存建物 | 木造(1階+屋根裏) |
施工 | 東木材 |
アーチスト | 井出創太郎+高浜利也 |
設計 | 山本想太郎設計アトリエ |
アーチストとのコラボレーションによる民家の改修。
矩形の平面形状と扠首(さす)構造の小屋組のシンプルな民家において、井出創太郎氏の銅版画によるふすま絵、高浜利也氏による格子床の造形というアートの提案を受けて設計が行われました。改修設計にあたっては、屋根の破損箇所の修復や構造全体のゆがみ直しなど、技術的な問題点の解決とともに、アートを空間と一体にするための作品配置について議論が重ねられました。水廻りは後の入居者の希望によって作られるものとして、後工事とされています。
井出氏の版画は、製版にアジサイなどの植物を用い、また銅版という素材までも表現しています。格子の上を慎重に歩かないと奥に行けないという高浜氏のアートは「家に入る」という感覚をより強調し、空家プロジェクトらしい空間を生み出しました。
骨格のしっかりした古民家の空間とこれらのアート作品の力が融合し、身体感覚に強くうったえる家です。