犀の目文庫　Rhino

Ａ・レーモンドの設計（1974年）による山中湖のリゾートマンションの一住戸全体をリノベーションし、美術・文学関係の書籍コレクションを収蔵・展示する個人文庫とした空間です。

安価な古いリゾートマンションを個人の手にある時代の文化の断片を静かに保存するためのアーカイバーとして活用しようという、現代における合理的かつ洗練されたライフスタイルのプロトタイプとして、「標準性」を意識した設計としました。 そのため全ての本棚と造作を無垢のスギ地場産材とし、同寸法・仕様（杉本実加工、厚30mm、＠180mm）に統一しました。
標高1000ｍの寒冷、高湿という厳しい気候条件ですが、外部に面する全ての壁面を本棚で覆ったため、30mm の無垢板の断熱性能と吸放湿性能が室内環境を安定させています。