紙の家
計画地 | 東京都 |
既存建物 | 木造平屋建、100.09(m2)、竣工1964年 |
減築後面積 | 80.32(m2) |
完成 | 2019年7月 |
設計 | 山本想太郎設計アトリエ |
施工 | 永井工務店 |
和紙調塗装 | 日本ペイントホールディングス |
照明デザイン | studio alumina |
造園デザイン | 村上素子 |
木造住宅のリノベーション。建築の南側を減築して庭園を拡張して外光を採り入れ、その光を柔らかく家全体にいきわたらせるため空間を一体とし、さらに「和紙調塗料」によって空間全体を覆いました。
天井にはこの空間のために製作されたアート照明が並びます。アームを動かすことで通常照明から間接照明のようにまで配光が変化します。
屋根の軽量化と壁の補強により、高度な耐震性能(上部構造評点=1.66)も実現しました。
天井にはこの空間のために製作されたアート照明が並びます。アームを動かすことで通常照明から間接照明のようにまで配光が変化します。
屋根の軽量化と壁の補強により、高度な耐震性能(上部構造評点=1.66)も実現しました。
和紙調塗料
設計者が塗料メーカー(日本ペイントホールディングス)に開発協力している「和紙調塗料」(和紙繊維を混入した透明塗料)を、世界ではじめて本格的に実地使用しました。これが土塗壁や古い木材といった強い素材感のある旧要素と、新設する壁・天井・建具といった新要素のすべてを半透明に包み込んで、テクスチャーの調和と、柔らかな光の拡散を実現しています。
設計者が塗料メーカー(日本ペイントホールディングス)に開発協力している「和紙調塗料」(和紙繊維を混入した透明塗料)を、世界ではじめて本格的に実地使用しました。これが土塗壁や古い木材といった強い素材感のある旧要素と、新設する壁・天井・建具といった新要素のすべてを半透明に包み込んで、テクスチャーの調和と、柔らかな光の拡散を実現しています。
「新しいものvs古いもの」をこえて
既存建築のリノベーションにおいて、そこに新しい要素と、古い要素が並存することは必然です。しかし本来リノベーションが目指すべきは、新築の模倣でも、ノスタルジーへの訴求でも、新旧の対比でもない、新しい空間価値の創造だと考えます。本計画はそこにひとつの提案を示そうと試みたものです。
既存建築のリノベーションにおいて、そこに新しい要素と、古い要素が並存することは必然です。しかし本来リノベーションが目指すべきは、新築の模倣でも、ノスタルジーへの訴求でも、新旧の対比でもない、新しい空間価値の創造だと考えます。本計画はそこにひとつの提案を示そうと試みたものです。