旧三ッ山分校

越後妻有アートトリエンナーレ2006「空家プロジェクト」

所在地 :新潟県十日町市三ッ山

用途 :展示施設(会期中のみ)

延床面積 :556.0(m2)

既存建物 :木造2階建

施工 :丸山工務所

アーチスト :山口啓介・本間純・橿尾正次

設計 :山本想太郎設計アトリエ

 

アーチストとのコラボレーションによる廃校の改修。

20年ほど前に児童減少のために閉校したこの建物は、木造の洋風トラスが見事な、典型的な木造校舎です。このノスタルジックな空間の中で、3人のアーチストがそれぞれ空間的な作品を展開しました。

建築工事は多岐に渡り、雨漏りなどの補修にはじまり、アクリル製の展示パネルや水槽などアートの一部の製作、壁開口の新設、観覧台の設置などが行われました。これらの作業を通して、建築家のもっとも重要な作業は、3者の作品の配置を調整し、いかに見せるかのディレクションを行うこととなりました。

また解体されて倉庫に眠っていたブランコを組み立て、赤く塗装していますが、このような「赤い目印」は、山本が設計した空家プロジェクト作品に共通して設置されています。

 

 

外観

 

橿尾氏の作品に隣接する山口氏の作品

 

観覧台。目立たない材料として単管足場を選択

 

「赤い目印」のブランコ

 

 

 

 

写真(右上から):

・山口啓介氏によるカセットケースを用いた大作品

・橿尾正次氏の作品。和紙による造形

・本間純氏の作品。波紋が広がる水槽は、FRPで製作

・山口啓介氏によるインスタレーション